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巨大結腸症

巨大結腸症(きょだいけっちょうしょう)とは

結腸(直腸の手前にある大腸の一部)に大量の便が溜まってしまい、結腸が異常に拡大してしまう病気です。

便秘の原因は運動不足やトイレの汚れ、異物、骨折、内分泌疾患、など色々な要因が考えられます。

何らかの理由で便秘になってしまった場合はまず内科的治療を行います。浣腸を行ったり、高繊維なフードに切りかえたり、便を柔らかくする内服薬を投与します。

しかしそれでも改善されず便が過度に結腸に溜まってしまい、自分の力で排泄を行う事が出来ない場合、外科手術を行う場合があります。

症状としては、排便の体制をとるが便がでない、長時間トイレから出てこない、力んだ時に嘔吐してしまう、などがあります。他には排便の時に薄い粘液や下痢状の便が、固くなって詰まってしまった便の隙間から少量でる場合があり、オーナー様が下痢と間違えられる事もあります。

今回ご紹介させていただくのは

6才の洋猫の男の子です

以前から便がでにくく、内服治療や便をかき出す処置を定期的に行っていましたが、状態がなかなか改善されずすぐに便秘になってしまうので、外科的治療を行う事となりました。

こちらが手術前のレントゲンの写真です。

便が固く筒のようになってしまっており、自分で排泄する事ができなくなってしまっています。

大量に便が溜まってしまっている事が一目でわかります。

結腸を切除する手術をおこないます。こちらが術後のレントゲンの写真です。

術後は自分で排便できるようになり、ご覧の通りレントゲンでも便が溜まっていない事がわかります。

オーナー様も今までのような排便の苦しみがなくなり、スムーズに排便が行えるようになった事を大変喜んでいました。

巨大結腸症は猫にみられる病気です。便秘が長く続く場合は、巨大結腸症の疑いもありますので、注意が必要です。

名古屋市 動物病院

動物レーザーセンター