MENU

レーザー手術

レーザー機器
出血、痛み、感染のリスクが少ないレーザー手術

レーザー手術は、出血、痛み、感染の危険性が少なく、術後の回復も早い手術法です。このため、避妊・去勢手術やそのた多くの手術は日帰りで手術が可能です。また、無麻酔でのイボとりや今までは危険性が高く困難だった短頭種(鼻がペチャンコの犬種)の軟口蓋過長(のどの奥の部分が長く垂れ下がり呼吸困難になる状態)や狭窄性鼻孔(鼻の穴が狭くて呼吸がしにくい状態)の手術も出血がほとんどなく行えます。これぞCO2レーザーの最も得意とする手術です。

通常のメスとレーザーによる手術写真

レーザー手術を行うメリット

レーザー手術では、高度に集光させたレーザービームを利用して生体組織を効果的に切除することができます。同時に、それは毛細血管、小血管、リンパ管、そして神経末端をシール(溶接)するため患者と外科医の双方に大きなメリットがあります。また、レーザーには光の波長によって様々なものがあり、その中でも軟部組織手術で一般的に使用されているのが10600nm(ナノメートル)波長のCO2(炭酸ガス)レーザーです。その波長10600nmは、軟部組織に多く含まれている水に非常によく吸収されます。その優れた汎用性と精度のためこのレーザー手術は広く人間と同様に獣医学の多くの症例で実施されています。

手術を受ける患者にとってのメリット

手術写真
少ない出血

切開と当時に小血管をシールするため出血を大幅に減らし、従来のメスでは難しかった出血の多い手術の数々を可能にします。

少ない痛み

レーザービームが神経末端とリンパ管もシールするため、その結果浮腫と痛みを少なくします。それゆえ患者は術後の回復がはるかに快適になります。

感染リスクの低減

これはレーザービームのユニークな特徴の一つであり、レーザーを照射した場所の細菌をも殺してしまうため効果的に無菌状態を作り出します。

迅速な回復時間

感染リスクの軽減、少ない出血、少ない痛みと腫れによって手術後の素早い回復を可能にします。

手術を行う外科医にとってのメリット

レーザー手術を行う外科医
広がる手術の可能性

レーザー手術ではリスクが減るために従来の方法と比較してさらに多くの手術が可能になります。

見やすい手術野

出血が少ないため、結果的に手術部位が見やすくなり安全性が増します。

精度と操作性が増す

レーザービームの焦点サイズを調節することにより、ごく小さなエリアからさらに広いエリアまで正確に切除することが可能になります。

手術時間の短縮

レーザーによる止血効果とそれによる手術部位の見やすさの向上は、結果的に手術時間を減らすことになります。

レーザー手術で行える手術の種類

レーザー手術では、全ての手術が行えます。つまり、皮膚や筋肉を切開する以外に、体表面の腫瘍の切除、胃腸や肝臓などの消化器系の手術や膀胱や尿道などの泌尿器系の手術、さらに眼科や耳鼻咽喉科の手術などの精密な手術も行えます。また、炭酸ガスレーザーの波長では、通常の方法よりも出血が少なく術後の経過も良好となります。さらに、口腔内の手術もとてもクリーンに行なえます。その他、小さなイボなどは局所麻酔だけで取り除くことができます。

猫の難治性口内炎
猫の難治性口内炎

最近の海外での報告では、今まで治療管理が困難であった『猫の難治性口内炎』の治療の一選択肢として、炭酸ガスレーザーによる病変部のアブレーション(蒸散)が有効であると言われています。

レーザー手術の症例はこちら

レーザー治療

治療風景とレーザー機器
痛みを和らげ、炎症や腫れも減らすレーザー治療

レーザー治療は、アメリカでは一般的な治療として認識され、メジャーリーガーをはじめ多くのプロアスリート達もレーザー治療を受けており、今では人間だけでなく、ペットの治療としても幅広く行われております。
使用されるレーザーは、主に体の奥深くまで浸透できる、近赤外線波長のダイオードレーザーが使われ、その効果は、多くの研究論文によっても科学的に証明されてますが、主な効果・作用としては、痛みを緩和したり、炎症を抑えられることです。さらに、治りにくかった傷や骨の治癒を加速することや、繰り返し治療を受けても副作用がなく、治療中も刺激や違和感も無いため、とても快適に受けられるというすぐれものです。

当院では、最先端のレーザー機器を私自身がアメリカからから初めて導入し、どこの動物病院よりもいち早くレーザーによる手術や治療を実践しています。
これらの素晴らしい最新技術を取り入れることで、治療を受けるペット自身、そしてその飼い主、さらには治療を行う獣医師、その誰もがストレスが減り、最適な治療をご提供できると信じております。
日本のペットたちにも、その先進的で、体への負担の少ない治療法の恩恵を受けさせたいと一心に願っておりますが、やはり、専門家ではない方にとっては難しいと感じられる部分も多く、他のレーザー治療機との違いも、分かりにくいかと思われます。そのため、当院では様々なご質問やご相談にも極力お応えできるよう体制を整えています。

レーザー治療の代表的な適応症

この種類のレーザーの特性として、体外から組織内部へと浸透し炎症や痛みを抑える作用があります。
代表的な症例として、以下のような症例がございます。

レーザー治療の代表的な適応症

猫の関節炎の説明

最近では、高齢の猫に多い関節炎に有用と言われており、従来は猫に対して長期的に安全に使える薬がないために治療が難しかったのですが、このレーザー治療を行うことで安全に長期的に治療をすることができます。

その他の応用レーザー処置

最後に、通常のレーザー手術やレーザー治療以外でレーザーを使用して応用可能な処置についてご紹介いたします。
これらは、手術用の炭酸ガスレーザーとは別の種類のダイオードレーザーという近赤外波長のレーザーを用いて行います。このレーザーでは光線を非常に細い光ファイバーを通して運ぶことができるため、様々な用途に応用できます。

歯周ポケット内殺菌

歯周病はペットにおいて非常に多い病気であります。そのため、通常治療するためには、口の中をクリーニングするために歯石を取り除いたり消毒したりします。そこで、当院ではその他に歯周ポケットと呼ばれる歯と歯肉の隙間まで殺菌するために、レーザーファイバーを歯周ポケットに挿入してレーザーを照射するという処置を行うことができます。

歯周ポケット内殺菌

日帰りレーザー手術 症例紹介の中にたくさんの日帰り手術症例がのっています

レーザー手術を行っている写真
CO2レーザーの導入により、
多くの手術が日帰りで行えるようになりました。

レーザー手術は、出血、痛み、感染の危険性が少なく、術後の回復も早い手術法です。このため、避妊・去勢手術やその他多くの手術は日帰りで手術が可能です。また、無麻酔でのイボとりや今までは危険性が高く困難だった短頭種(鼻がペチャンコの犬種)の軟口蓋過長(のどの奥の部分が長く垂れ下がり呼吸困難になる状態)や狭窄性鼻孔(鼻の穴が狭くて呼吸がしにくい状態)の手術がレーザーだと出血がほとんどなく行えます。

鼻孔狭窄症

鼻の穴が狭く、呼吸が苦しい鼻のぺちゃんこなワンちゃんに多い症例です。この手術はレーザーでの手術が適用となり、手術中も無出血でワンちゃんの負担も少なく『日帰り手術』が可能です。
鼻の穴が広がり呼吸が楽になります。
いびきでお悩みの方は軟口蓋過長の手術も同時に行うことができます。詳しくはスタッフまでお気軽にお問い合わせください。

鼻孔狭窄症

日帰り手術の症例はこちら

日帰りレーザー手術の流れ

STEP1
カウンセリング風景
丁寧なカウンセリング

リラックスしながら行われるカウンセリング。ペットの日頃の様子から、どんな症状が出ているのかをヒアリングしカルテに記入していきます。心配事などありましたら何でもご相談ください。朝9時までにご来院下さい。

下矢印

STEP2
検査風景
手術前の検査

触診や聴診、採血による血液検査、また必要に応じてレントゲン検査や超音波検査を行い手術前にペットの状態を把握し、麻酔の準備にかかります。今回は『乳腺腫瘍』の切除手術を日帰りで行います。

下矢印

STEP3
手術風景
レーザーによる手術

止血しながらの切開となるため出血や痛みが少なくすみます。身体への負担が軽いため回復が早く、高齢の『乳腺腫瘍』の片側全摘出が日帰りで手術できます。また、感染のリスクも激減します。

下矢印

STEP4
術後の犬を見守る院長
その日のうちに帰宅

術後はすぐに住み慣れた家族のもとで過ごせるため、ペットはもちろん飼い主のストレスも軽減されます。その後も定期検診などで丁寧なケアを心がけております。お迎えは17時から17時半の間となります。

日帰りレーザー手術の適応症例

多くの症例を日帰りで行っておりますが、その子の体調・症状によっては入院が必要となる場合がございます。お気軽にお問合せ下さい。

避妊・去勢

従来の方法よりもさらに安全にストレス無く日帰りで行えます。

口腔内腫瘤

口の中にできる腫瘍は初めのうちは気付かれないことが多く、悪性腫瘍の場合後になって出血が見られたり顔が変形してきたりしてから連れてこられるケースがあります。
レーザー手術では、顎の骨ごと切除するような症例でも日帰りで行うことができます。

軟口蓋過長・鼻孔狭窄症

短頭種に多い病態で、呼吸困難を引き起こします。レーザーを用いて軟口蓋を切除し、鼻の孔を広げる手術を行っております。

乳腺腫瘍

高齢でも体調が良ければ、たとえ片側の乳腺を全摘出したとしても日帰りで行えます。

体表腫瘤

体表にできる腫瘍には脂肪腫などの良性の腫瘤から、悪性黒色腫や肥満細胞腫などの悪性の腫瘤もあります。

肛門周囲腺腫

肛門部の周りにできる腫瘍です。肛門部に近いため感染のリスクがありますがレーザーでは細菌ごと蒸散できるのでクリーンに行えます。

断脚

足にできてしまう悪性腫瘍の場合、最悪の場合断脚を余儀なくされる場合があります。そのような場合でも、レーザー手術では日帰りで断脚が行えます。

足先のできもの

様々な腫瘍ができますが、悪性度の高いものも多く、場合によっては指を切断せざるを得ないものもあります。そのような手術もレーザーで行うと、日帰りで行うことができます。また、足ごと切断する断脚手術も体調が良ければ、出血も最小限で日帰り可能ですので、ご相談下さい。

大腿骨頭切除

レッグペルテスや再発性の股関節脱臼、重度の股関節疾患など、大腿骨の頭を切断する手術が必要になるケースがあります。そのような手術でも、レーザーで日帰り手術が行えます。

抜爪術

猫の爪を取る手術です。以前は痛みや出血がひどく、とてもやりにくい手術でしたが、この炭酸ガスレーザーを使う事で、術中も出血は最小限に、術後の痛みも抑えられ日帰りで行えるようになりました。

会陰ヘルニア

去勢をしていない雄犬で多く見られる病気で排便がしにくくなります。放置しておくと膀胱や前立腺などもお尻の方に出てきてしまい、大変なことになる場合もあります。重症例でも去勢、開腹しての結腸固定、両側のヘルニア整復を炭酸ガスレーザーで日帰りで行えます。

鼠径ヘルニア

内股の筋肉のところからお腹の中の組織が出てしまっている状態ですが、これも日帰りで手術ができます。

膀胱切開

膀胱結石ができてしまい、食事で溶かすことができない場合、手術にて取り出す必要があります。その際もレーザー手術で日帰りで行えます。

眼球摘出

重度の角膜損傷、緑内障、その他眼球の病変で最終的に眼球摘出が必要になる場合があります。炭酸ガスレーザーならば、ほとんど出血がなく日帰りで手術を行えます。

眼瞼腫瘤

マイボーム腺腫やその他の眼瞼腫瘍も炭酸ガスレーザーで日帰りで行えます。

チェリーアイ

瞬膜線の逸脱もレーザーで行うと、出血が少ないので手術部位が見やすく、確実に整復できます。

顔まわりの腫瘤

このような繊細な場所でもレーザーできれいに手術ができます。

脂肪腫

比較的大きくなってしまってもレーザーで日帰り手術が可能です。

外陰部形成術

この部位の皮膚は、シワが深く常にジメジメした環境になっており、細菌感染(細菌性皮膚炎)を起こしやすくなっています。レーザー手術で余分な皮膚のシワを取り除き、皮膚炎にならないようにします。

肥満細胞腫

皮膚の悪性腫瘍ですが、この腫瘍の場合大きく切除しなければなりません。しかし、レーザーを使うことで出血や術後の腫れも少なく、取り除いた後の辺縁組織もレーザーで蒸散できるため局所再発の可能性も低くできます。

イボ取り

小さいものは全身麻酔なしで局所麻酔で切除できます。

耳道切除

重度の慢性耳炎や耳道にできた腫瘍などのため、耳道切除が必要になるケースがあります。炭酸ガスレーザーを使うことで、両側性の病変も日帰りで行えます。

肛門嚢切除

感染のリスクがある手術も、レーザーでは細菌ごと蒸散できるのでクリーンに行えます。

歯肉腫

口腔内は出血が多いのですが、レーザーで出血を最小限にできます。

その他 一般症例はこちら