乳腺癌切除の日帰りレーザー手術をうけられた17歳チワワの女の子
今回紹介させていただくのは、乳腺腫瘍切除の日帰りレーザー手術をうけられた17歳の1.9キロのとっても小さなチワワの女の子です。
2年前より乳腺にしこりがあったが、手術ができないとのことと高齢とのことであきらめられていらしたそうです。しかしここ2ヶ月の間に急激に大きくなり、足のつけ根まで腫瘍が大きくなり歩くこともままならなくなってきたそうです。わきのしこりや乳腺の腫瘍がはじけてしまっていました。
飼い主様と麻酔のリスクや足の付け根をいじることになるので、神経を傷つけたりする可能性もあり、歩行に支障が出る可能性の話、また術中術後の死亡のリスクの話もさせていただきました。
しかし、腫瘍がはじけて出血もしていて歩くことにも支障が出ているためこのままの状態をみていくことはできないと手術を決断され今回レーザーを用いて日帰り手術を行いました。
腫瘍はたくさんの神経や血管を巻き込んでいて、筋肉にも固着していましたが、何とか無事に摘出できました。
術後の歩行も問題なくでき、経過も順調で1.9キロの小さな体でよく頑張ってくれました。術後は出血量も少なかった為貧血や腎臓肝臓などの数値も安定していて無事に抜糸を終えることができました。
しかし残念ながら急にてんかん発作を起こすようになり、術後18日目に亡くなってしまいました。病理検査の結果は乳腺癌でリンパ節転移をおこしていましたのでおそらく脳に転移してしまって亡くなってしまった可能性があります。
とても小さな体で手術を乗り越えてくれただけに急な亡くなり方をした悲しい症例となりました。術後の傷跡や回復の様子をみていて喜ばれていた飼い主様にとってもとてもつらい結果となってしまいました。
レーザーを用いて日帰り手術を行いました。
翌日から立って歩くこともできるようになりました。ご飯もたべれるようになりました。