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軟口蓋切除・鼻孔拡大・去勢・肛門ポリープ切除手術

今回ご紹介させていただくのは、3歳のフレンチブルドッグの男の子です。

長野県からご来院されました。

 

この子は、典型的な短頭種上部気道症候群と診断されました。呼吸の音の異常や鼻の穴が狭いのがわかりました。

同時に、肛門から6mm大の腫瘤が出ており、出血していました。直腸検査をしてみると、直腸粘膜から発生している腫瘤でした。こちらも、切除することになりました。全身の検査でも大きな問題はなかったため、鼻孔拡大、軟口蓋切除、肛門腫瘤切除、そして去勢手術を同時に行うこととなりました。

 

炭酸ガスレーザーを使って、すべて手術を行います。軟口蓋切除と鼻孔拡大とも出血がなく、比較的安全に手術できました。

さらに、直腸の腫瘤も奥から直腸を少し引っ張り出して炭酸ガスレーザーを使って切除を行うことで出血がなく切除可能です。切った後の縫合も確実でとてもやりやすいです。去勢手術も出血なしで行いました。

 

このように、炭酸ガスレーザーの場合、出血や術後の腫れるリスクが軽減できるため、その他の手術方法に比べて安全に行うことができます。特に短頭種の手術は、この炭酸ガスレーザーが一番合併症が少ないといわれているため、県外から手術を受けに来られることが多いです。長野県からいらしていたので、わんちゃんは1日入院で経過をみることにして、飼い主様はホテルに泊まられ翌日無事に長野へ帰られました。

 

この子の術後経過も安定していて、術後の合併症もなく、すべての手術部位もキレイに治っていました。

 

今後は、呼吸の苦しいのも軽くなって楽に長生きしてくれることを祈ります。

先日無事に抜糸も終わりなによりでした。