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口蓋裂

口蓋(こうがい)とは、上あご(口の中の空間(口腔)と鼻の穴(鼻腔)とを分離している壁)の事で、何らかの理由で口蓋に穴や亀裂がはいってしまい、鼻と口の空間が繋がってしまっている状態を口蓋裂(こうがいれつ)と言います。

生まれた時からなってしまっている先天的な場合と、交通事故などが原因で発症する後天的な場合があります。

口蓋裂になってしまっていると、食べ物がうまく飲み込めなくなってしまい栄養不足や脱水になってしまったり、食べ物が鼻へと入り込んでしまい鼻炎を起こしてしまう事もあり、さらに肺炎を併発してしまう可能性もあります。

今回ご紹介させていただくのは

2才の日本猫の女の子です

他の猫ちゃんとじゃれて遊んでいた際に、建物の3階から転落したとの事でご来院されました。

普通に歩けるが、鼻や口から出血している、との事でした。

交通事故や転落事故の場合は、外見では異常がない場合でも、内臓に異常がある場合がありますので、レントゲンやエコー、血液検査など全体的に診察していきます。

身体検査をしていくと口腔の上部が縦にぱっくりと裂けており、口蓋裂になってしまっている事がわかりました。

こちらがその時の写真です。

口蓋裂になってしまっていたため、鼻や口から出血があったようです。

オーナー様も外見では異変がなかったため、大変驚いておりました。

このままではフードもしっかりと食べる事ができないので、手術で整復していきます。

左右の口蓋粘膜をはがして中央によせ、縫合していきます。

術後は順調に回復し、亀裂もきれいにふさがりました。固形のカリカリフードも今まで通り食べれるようになり、オーナー様もほっとした様子でした。

今回のような転落事故や交通事故では、外見上でわかる目立った外傷や骨折がない場合でも、今回のように見えない部分で異変が起きている事があります。落下事故などあった場合は念のためかかりつけの病院へ診察を受けに行くとよいでしょう。

 

名古屋市 昭和区 動物病院

動物レーザーセンター